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OP案まとめ 作品 作者 主催者 見せしめ OP候補1 ◆Iku3M44SGw 10/ ◆02GOODMe2. OP候補2 ◆nkOrxPVn9c 老賢者 692 没SSまとめ 作品 作者 登場キャラ 没SS1 ◆Iku3M44SGw イナバ物置の人、藤原妹紅
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SS置き場 長門「…CPは問わない。どんどん投下していってほしい」 朝倉「キョン子とか一姫みたいな性転換系は…うーん、どうする有希?」 長門「専用スレがあるから…できれば遠慮して欲しい…」 朝倉「まあ本当の百合じゃないしね」 ハルヒ受け系 番号リスト 番号リスト 番号リスト 番号リスト 番号リスト 番号リスト 番号リスト 番号リスト 番号リスト
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長編SSタイトル一覧はこちら 一覧を飛ばす 完結上条「二人で一緒に逃げよう」 美琴「………うん」 絹旗「きぬはた荘、ですか?」滝壺「うん」(完結) サーシャ「亡命します」 とある暗部の心理掌握 とあるミサカと天草式十字凄教 美琴「ちょっとアンタ!」禁書「なぁに?」 学園都市第二世代物語 佐天「…アイテム?」 上条「誰を助けりゃいいんだよ……」 とある暗部の軽音少女(バンドガールズ) 連載中上条「學園都市……か」 一方通行(今更年上好きとか言えねェよなァ・・・) 上条「なんだこのカード」 佐天「きゅ、吸血殺しの紅十字ッ!」 中の人「おっ!目が覚めたか」上条「テメェ・・・・・・」 上条「はぁ…」 一方通行「フラグ・・・ねェ」 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」 佐天「時を止める能力……」 番外個体「ってなワケで、今日からお世話になります!」 一方通行「……はァ?」 とある魔術と木原数多 <打ち切り> 上条「アンチスキルだ!」美琴「ジャッジメントよ!」 浜面「俺は、どんな事してもお前を助けるって誓ったんだよ。インデックス」 br (連載中) とある夏雲の座標殺し(ブルーブラッド)番外編 とある夏雲の織女星祭(サマーフェスティバル) 番外個体「小さい一方通行?」 ステイル「最大主教ゥゥーーーッ!!!」 上条「そこのおねーさん! お茶しない?」 麦野「あん?」 更新停止 緊急避難用(短編ページリストより移動中です)上条「美琴ってMだよな……」 上条「もてた」After Story 上条「おっす、俺ゲス条!」上条「俺は・・・超ゲス条だ」 御坂妹「ミサカじゃダメですか?」等々 黄泉川家の華麗なる日々 黄泉川家短編集 とある若葉の一家団欒(ラブコメファミリー)(現行) 一方通行「どうかしてるぜェ!!」 御坂妹「MNWに一般の方が接続されるそうです」 木山先生「君はどうしようもない変態だな」 ミコト「ただいま!」 小萌「魔法名は『smilers100』【生徒達の笑顔のために】ですよー」<打ち切り> [†] 完結 上条「二人で一緒に逃げよう」 美琴「………うん」 ある日突然、学園都市から追われることになってしまった美琴。絶望的な状況の中、アイツだけは味方だった・・・・・・。学園都市脱出編のスリリングな展開に注目。作者曰く、「究極の上琴SS」。 絹旗「きぬはた荘、ですか?」滝壺「うん」(完結) 学園都市 第7学区の外れに存在するツタに覆われた怪しげな洋館。洋館の住人、絹旗と滝壺は余った空き部屋の入居者を募集したところ、集まった住人は偶然にも全員が大能力者(レベル4)であった。7人の大能力者が一つ屋根の下で繰り広げる、ハートフルボッコメディストーリー。 サーシャ「亡命します」 特殊な性癖がある上司からのセクシャルハラスメンントに悩むロシア正教殲滅白書所属のシスター、サーシャ。我慢の限界を超えた彼女がとった行動はイギリスへの亡命だった・・・・・・。ほのぼの、シリアスの緩急が上手い。百合要素?あり。余談だが、魔術サイドだけに焦点を絞った本格長編SSは数が少ないので貴重である。 とある暗部の心理掌握 垣根帝督による常盤台襲撃事件をなんとか乗り切ったレベル5第五位の超能力者「心理掌握」。平穏な日々を守るため、垣根の監視・記憶操作を使命に一人彼女は学園都市暗部へと潜入する。――心理掌握と垣根帝督メインのシリアス。 とあるミサカと天草式十字凄教 「出来損ない」として学園都市の科学者天井に転売されてしまった、シスターズ検体番号00000号(フルチューニング)。輸送されるところを天草式十字凄教の一団に救助された彼女は、「ミサカ レイ」と名づけられ、新たな人生、そして戦いへと身を投じることとなる――フルチューニングと建宮(!)を主人公にすえた本編再構成モノ。 美琴「ちょっとアンタ!」禁書「なぁに?」 ひょんなことからインデックスと同居することにことになった御坂。彼女の不遜な態度・豪快な食欲にあきれるも、ある日を境にその一挙手一投足に胸の高なりを覚える自分に気づく。認めがたい同性への想い。増長する自らの欲望。同時に存在する上条への恋心という矛盾。御坂はこの葛藤をどのように乗り越えるのか・・・・・・。――御坂×インデックス。作者が全力で挑むシリアス百合モノ。絹旗×フレンダなど他の関係も交えて描かれる二人の姿から目が離せない。 学園都市第二世代物語 本編から約20年後の世界。超能力を実現する学園都市は一般の少年少女にとって依然あこがれの場所。高校受験を控えた佐天利子(としこ)と上条麻琴は、学園都市の学校の受験について話すが利子は母涙子に反対されているという。そんななか、高位能力者を親にもつ麻琴の能力が発現。正式に検査をを受けるため二人は学園都市へと出向くが、そこで利子は母が学園都市編入に反対する理由、自らに潜在する能力と出生の秘密を知ることになる・・・。――本編メンバーの子世代(オリキャラ)を主人公に据えたifストーリー。オリジナルキャラクターに違和感がないのがすごい。 佐天「…アイテム?」 無能力者である自分。友人との距離。劣等感・・・。そうした感情に悩む佐天のもとに舞い込んだ「アイテム」と呼ばれる治安維持部隊加入への誘い。高額なギャランティにつられ、そしてなにより自分を変える意味もこめて承諾した彼女だが・・・。――総合スレの作品を基にした、シリアス長編。ダークな雰囲気。 上条「誰を助けりゃいいんだよ……」 行方不明は10000人以上!? 頼りになる人は皆さらわれ、一人コツコツと助けていくことになった上条。次々と増えていく行方不明者、勝手に助かってる被害者、そして何度もさらわれる土御門。作者曰く「最大400レスで片付けられる」とのこと。果たして上条は全員無事助け出すことができるのか、そして作者は無事風呂敷をたたむことができるのか!? 救助リストの更新状況にも注目。 とある暗部の軽音少女(バンドガールズ) 学園都市内の孤児院。チャイルドエラーの少女「唯」の日常は突如与えられた能力(ちから)により一変する。成長した彼女には力をもつものが逃れられない試練が待ち受けているのだった...。---禁書世界設定にけいおん!のキャラが登場。シリアス。 連載中 上条「學園都市……か」 田舎の少年上条当麻が、學生になるべく上京してきた――舞台を現代から明治期(?)に置き換えたレトロ感溢れるもうひとつの禁書世界。良い雰囲気。 一方通行(今更年上好きとか言えねェよなァ・・・) 新説! 一方通行≠セロリ!? 学園都市第四位の麦野に近づきたい一方通行は・・・・・・。 上条「なんだこのカード」 ※クロスではないが元ネタ『ボーン・アイデンティティー』 脳内デバイスにより007並のエージェントになった上条当麻。一方学園都市はその能力者優遇の運営体制に、無能力者達の不満が爆発。本格的な革命運動が勃発しようとしていた・・・・・・。全編シリアス。死人多数。逆行(!)あり。 佐天「きゅ、吸血殺しの紅十字ッ!」 無能力者佐天涙子と魔術師ステイル・マグヌスが邂逅。そのころ、学園都市は学生の行方不明事件に揺れており・・・・・・。魔術とは「才能のないものがそれを持つものに対抗する手段」。ステイルとの出会いで佐天はどう変わっていくのだろうか? 中の人「おっ!目が覚めたか」上条「テメェ・・・・・・」 ※最新刊(22巻)ネタバレ注意 本格的な22巻アフター。生還した上条当麻を中心にさまざまな視点で物語が展開。 上条「はぁ…」 「そろそろ彼女ほしいなぁ」――上条のその一言から始まった、女達の戦い。権謀術数の数々・・・・・・。いまや、上条勢力の内部闘争は世界規模に及んでいるのだった。読んで字のごとく上条ハーレム。 一方通行「フラグ・・・ねェ」 覚醒し、天使の能力を得た一方通行がカザキリ以下天使達とともに行動する。 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」 時系列は妹達計画崩壊前――記憶喪失となった一方通行と上条達の交流。 佐天「時を止める能力……」 ※クロスではないが元ネタ『ジョジョの奇妙な冒険』 「あ・・・ありのまま今起こった事を話すぜ!おれは道路で飛び出してきた少女を轢いたと思ったら轢いてなかった。な・・・何を言ってるのかわからねーと思うが・・・」――交通事故に巻き込まれそうになった佐天涙子。その衝撃から目覚めた能力はなんと「時間操作」だった・・・・・・。念願の能力を手に入れた彼女は、力を磨くべくさまざまな苦難に挑む。今回の佐天さんは一味違うぜ! 番外個体「ってなワケで、今日からお世話になります!」 一方通行「……はァ?」 ロシアからやって来たシスターズ番外固体。行く当ての無い彼女は、ロシアで一戦交えたあの男の所に居候することに……。 とある魔術と木原数多 <打ち切り> 幻想御手事件の実行犯として拘禁されていた木山春生を尋ねてきた、学園都市暗部の科学者木原数多。彼の手により図らずも脱獄するはめになった木山は、自らの常識を超えた「魔術」の存在、そして、その裏に広がる果てしない闘争の世界に巻き込まれて行く――科学サイドvs魔術サイド。大人メインの本編再構成モノ。木原が渋い。 上条「アンチスキルだ!」美琴「ジャッジメントよ!」 学園都市統括理事長の意向で、学生にして警備員(アンチスキル)に入隊することになってしまった上条。同時期に風紀委員(ジャッジメント)に臨時入隊した御坂。能力者暴走事件を中心に二人の歩みはどう交差していくのか。――上条が警備員になる話。リクエストに応じて登場キャラクターを追加してくれるとのこと。 浜面「俺は、どんな事してもお前を助けるって誓ったんだよ。インデックス」 br (連載中) スキアルアウト。レベル0の落ちこぼれ...。単なるチンピラに過ぎないと自分を卑下する浜面の前に現れたインデックス。果たして彼は「ヒーロー」足りえるのか?――主人公を浜面にした本編再構成モノ。その泥臭い戦い方は他の主人公とは違った魅力がある。 とある夏雲の座標殺し(ブルーブラッド) 戦争により住む場所を失った姫神が出会ったのは、結標淡希。「グループ」と呼ばれる組織で働いていた彼女だが現在は暇を出されていると言う。いろいろあって、ルームシェアをすることになった二人は密接した関係の中で心の交流を深めていく。――姫神×結標の珍しい組み合わせ。あいわからずメンタルが弱い結標と意外にしたたかな姫神のキャラクター性に注目。 番外編 とある夏雲の織女星祭(サマーフェスティバル) 全てが終わった後。かつて敵対した勢力は和解し新たな関係が始まろうとしていた。 織女星祭の花火の下で姫神と結標は、そして戦いを終えた者達すべてが勝ち取ったモノをかみ締めながら思うのだった。「学園都市は今日も平和だ」、と。 番外個体「小さい一方通行?」 あの一方通行に弟(妹)がいた!?突如白日の下に晒された、絶対能力進化計画の別プランとその産物、欠損固体。ショタとロリが乱れ咲くなか、ぞくぞくと集まる特殊性癖者の影。ミサカネットワークによる実況は今日もサーバー(?)に負荷をかけ続ける・・・。――MNWモノ。前編ギャグ。各妹達の個性に注目。 ステイル「最大主教ゥゥーーーッ!!!」 あれから十年、最大主教の護衛の任についているステイル=マグヌス。周りの濃い面々に振り回され彼の心労はとどまるところを知らない。イギリス清教のメインツッコミとなったステイルくんにじゅうよんさいの運命やいかに!!――総合スレから生まれた貴重な魔術サイド未来設定ほのぼのイチャラブときどきシリアスSS。最大主教の口調にも注目。 上条「そこのおねーさん! お茶しない?」 麦野「あん?」 エロ多し。一部、過激な描写あり。 夏休み初日に邂逅したレベル0(無能力者)とレベル5(超能力者)。ひょんな出会いから始まる『肉欲』と『暴力』の非日常… ――上麦SS。上条さんが「アイテム」に入り、麦のんとエロエロするSSです。エロ6:バトル3:日常1ぐらいの割合。 更新停止 緊急避難用(短編ページリストより移動中です) 上条「美琴ってMだよな……」 オムニバス 18禁 完結? パートナーとして楽しい性生活を送っていた当麻と美琴。しかし、マンネリを感じた当麻はアブノーマルなセックスに手を染めていく・・・・・・。回を重ねるごとに変態度が上がる。 上条「もてた」 ① ② ③ ④ クラスメイトとの口論から、上条は女の子をデートに誘うことに。偶然すぐ傍には、姫神秋沙がいた。その偶然が、二人の関係をガラリと変えていく。いわゆる姫神大☆勝☆利! After Story ① ② ③ ④(連載中) ついに上条と結ばれた姫神。しかし、その影には涙を飲む女の子達もいて・・・・・・。上条「もてた」の続編。バッタバッタと振られていく女の子達の涙と執拗な恋愛描写にあなたは耐えられるか。全体的にマイナー(?)キャラに焦点を当てた話なのでお好きな方はぜひ。 上条「おっす、俺ゲス条!」 オムニバス 18禁 文字通りゲスな上条当麻が知人女性を弄ぶ話。しかし、彼の中にもルールがあり、①既婚者との本番NG②近親○姦NG ③幼女との本番NG(※年齢が大人なら有り)④ハードなSMもNG(ソフトなら有り)⑤虫プレイやスカト○等アブノーマルなものもNG、とのこと。 上条「俺は・・・超ゲス条だ」 オムニバス 18禁 かつて数多の女性を餌食にし、学園都市を震撼させた男「ゲス条」が満を持して帰ってきた!――上条「おっす、俺ゲス条!」の続編。幼女解禁宣言もあり、前作以上にハードな描写が飛び出すと目されるので注意が必要。 御坂妹「ミサカじゃダメですか?」等々 オムニバス クリスマス・イブ――彼女などいない上条は男友達とむなしく街に繰り出していた。そして出会ったのは御坂妹。なんやかんやで、一緒にイブを過ごすことになった二人は・・・・・・。 黄泉川家の華麗なる日々 打ち切り 黄泉川家の人々――居候の一方通行、打ち止めそして元研究職で現在無職の芳川を含めた四人は今日も仲良く(?)暮らすのだった。 黄泉川家短編集 オムニバス 黄泉川家で織り成される暖かいホームドラマの数々。短編オムニバス形式でどうぞ。 とある若葉の一家団欒(ラブコメファミリー)(現行) 黄泉川家の面々が色々と騒動を起こす。やはり、芳川はまだ働く気がないようだ。 一方通行「どうかしてるぜェ!!」 上条、一方通行含め皆仲良しのほのぼのストーリー。セロリ。 御坂妹「MNWに一般の方が接続されるそうです」 オムニバス シスターズだけがアクセスできるMNW(ミサカ・ネットワーク)に一般人が接続できるデバイスが開発された! 接続してきた一般人との交流を通じてシスターズが騒ぎを起こす。ところで、MNWの雰囲気が某巨大掲示板に似ているような・・・・・・。 木山先生「君はどうしようもない変態だな」 オムニバス 木山先生に蔑んだ目で見下され、罵られたい奴はちょっと来い――木山先生と同棲中の「俺」が織り成す、紳士的でハートフルな日々。怒涛の短編オムニバス。君は 1の変態性(注:ほめてます)についていけるか!? ミコト「ただいま!」 ※最新刊(22巻)ネタバレ注意 あの世界大戦から約一年後の世界。先の戦いで真の能力が覚醒した上条はその力を生かし戦後処理(残党の掃討)に奔走していた。戦争が終わってなお繰り返される血で血を洗う殺し合い。上条の葛藤。御坂の想い。そして明らかになる彼女の秘密・・・。息をつく間もなく物語は展開していく。――22巻(第三次世界大戦)アフター。タイトルが意味するところに注目。 小萌「魔法名は『smilers100』【生徒達の笑顔のために】ですよー」<打ち切り> 最先端の科学技術を擁するも、極めて治安状況が厳しい学園都市。生徒達が傷つき、そしてその若い命を散らしていく事実を前に教師・月詠小萌はある決意をする・・・。――小萌先生が魔術師になる話。こんなカッコイイ先生は初めてみた。 うんこ
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みんなでペタペタしちゃってくれ! じゃんじゃん貼るのだ! SS置き場履歴 【1】 +編集について 順番に上に貼り付けていってください!(最新のが上に来るように) 編集の仕方についてはこちら。SS置き場の編集の仕方、スクリーンショットの撮り方+保存場所。******************** このページを編集 ▲ このページを編集
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律梓スレに投下されたSSをまとめています 律×梓 短編 1,2スレ 短編 3スレ 短編 4スレ1 短編 4スレ2 短編 5スレ1 短編 5スレ2 短編 6スレ 短編 7スレ 短編 8スレ 短編 9スレ 短編 10スレ 長編 VIPに投下された律梓SSのおすすめリストです(タイトルのみ掲載) おすすめ
https://w.atwiki.jp/dngsslove/pages/80.html
SSその9コメント 順位 SS タイトル 合計点 3点 2点 1点 0点 投稿時刻 キャラクター 作者 6位 SSその9 恋はいつでも計算外 23 4 1 9 15 12/09 23 58 根鳥マオ ぽぽ コメント 2点 冗長な部分がないとは言いませんが、他SSに比して秀逸だったのが、こまめに成立カップルを作って部分ごとの盛り上がりを設計するとともに、フェードアウトさせることで終盤に向けて散漫さを減じるようになっていた点です。 1点 全員を余すことなくカップル成立させるカップリング手腕は見事でした。特にパンティーしか愛せない大名に対し、相手をパンティーそのものにしてしまえばいいという回答はあまりにも鮮やか。鬼才すぎる。 全キャラをカップリングさせる姿勢は好きですが、急いだ結果としてかなり雑さが出ていたというか……。文字数を膨れさせすぎるのもあれなんで、難しいところではあるんですが。滑川のモンスター感は好きです。 一人一人丁寧に触れながら、彼らがどういった愛を手に入れるかがよくわかるように書かれていたと思います。ラストに結ばれたあの二人の破壊力は、やはり大きいですね。 0点 全員生存&カップル成立ルート。とことんハッピーで畳みかけようとする姿勢、嫌いじゃないぜ…! 全体的に駆け足な印象だったが、キャラの過去話を描きながら現在とリンクさせる手法を駆使していたなという印象でもあった。 いい関係性 作者コメント 頑張りました!めっちゃギリギリでしたけど頑張りました!とにかく沢山のキャラを一気に出せるSSを書ける機会は少ないのでバトルやカップリングを考えるのが無茶苦茶楽しかったですNPCの動機やそれぞれの過去を考えて能力を応用を考えるのがもう大好きです展開は早めにした方が僕は好みなので会話で転がすスタイルでしたが読み難くなかったでしょうかとりあえず参加者全員をハッピーエンドに持って行きたかったのでそれが出来たのも楽しくて良かったですGMも読者の皆様もお付き合いいただきありがとうございました
https://w.atwiki.jp/over30s/pages/20.html
SS「スクリーンショット」を貼って行く場所です。 普段の様子を見て入りたいと思う方はこちらからどうぞ!! KEIさんのコス博物館はこちらから
https://w.atwiki.jp/omasiro_ship5/pages/20.html
仮設SS置き場 動物園だリー なぜ、フェンスの向こう側にいたのか…。 リーがでかすぎるのか、上のほうに攻撃したら普通に当たってました。(*ノノ) 地上空母 砂漠探索にて。マップ2と3の間に専用マップつきで登場。 そうだみんなで砂漠に行こう!(提案
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オールスタープリキュア!ひろがるスカイ!春のSS祭り2023 レス番号 作品タイトル 作者 備考 競10-1 『ひろがるスカイ!春のSS祭り2023~開幕~』 夏希◆JIBDaXNP.g プリキュアたちのお話会に参加するため、おいしーなタウンにやって来たソラ、ましろ、エル。だがそこに、カバトンが現れて……。『オールスタープリキュア!ひろがるスカイ!春のSS祭り2023』これより開幕です! 競10-2 『お水はセルフサービスです。』 Mitchell Carroll 「空」って「そら」って読むだけじゃないからね?しかもちゃんと(?)「百合」だからね? まさかのNHK Eテレ「オトッペ」とのコラボ。突如響き渡るらんらんの叫び。その理由は? 競10-3 『スーパーヒーロー美希』 ギルガメッシュ 美希がヒーロー番組に出演することに!大騒ぎのラブたち、ヒーロー番組について熱く語るタルト。だが、美希の表情は冴えなくて。ヒーローって――何でしょう? 競10-4 【Tomorrow~アナザーはなの物語・序章~】 りとるぶたー 私は何もできない。間違えてばかりで、どんどん理想から遠ざかっていくーー。雨の中、ため息混じりの帰り道。その時、突然世界がモノクロームになって……。未来は無限大!野乃はなのもう一つの物語。 競10-5 せつなとラブの上の空 一六◆6/pMjwqUTk 上の空――他に気になることがあって、今必要なことに注意が向かない状態。でも、きっとそれも大切なこと。二兎を追って両方ともゲットする。長い二本の耳を翼に変えて。 競10-6 共助と自助 makiray 「一日も早く、エルちゃんをスカイランドに帰してあげたいんです」ソラの頼みで動き出す先輩たち。この空の向こうの世界に行くにはどうすればいいのか。皆、それぞれの得意技(?)を試すのだが……。 競10-7 ヒーローは誰? kiral32 「自分にとってのヒーロー」の絵を描きましょう、という図工の課題が出たみのり。さっそく薫に「ヒーローって誰だと思う?」と尋ねてみると……。 競10-8 『空』 Mitchell Carroll 大舞台でのサッカーのPK。運命のピッチに立つなおと、観客席で見守るれいか。その時、審判のホイッスルをかき消して大空に響き渡ったもの。それは……! 競10-10 笑顔のヒーロー 一六◆6/pMjwqUTk ぴかりが丘の警察官が見た不思議な夢。それはもしかしたら、本当にあったかもしれない過去の出来事。そこで彼は本物のヒーローと対峙して、そしてヒーローの在り方を知る。ヒーローとは、信じる心に宿るのだと。 競10-11 『ソラはヒーロー失格である(前編)』 猫塚◆GKWyxD2gYE いつも無意識のうちにソラに惹かれるましろの心。だがソラの心は、現在テレビで放送中のヒーロー映画に奪われてしまっていて……。ましろ受難(?)の一日が始まります! 競10-12 『ソラはヒーロー失格である(中編)』 猫塚◆GKWyxD2gYE エルちゃんの絵本を買いに行って、無事購入できたのは良かったんだけど。その合間にもしばしばやって来る謎のトレーニング・タイム。身体も胃袋もへろへろになったましろは……。 競10-13 『ソラはヒーロー失格である(後編)』 猫塚◆GKWyxD2gYE その夜。エルちゃんを寝かしつけてから、一つのベッドに並んで横になったソラとましろ。「ソラちゃんに言わなきゃいけない事があるの」そう切り出したましろが、口にしたのは……! 競10-9 『ひろがるスカイ!春のSS祭り2023~閉幕?~』 一六◆6/pMjwqUTk 先輩たちの様々なお話を聞いて興奮気味のソラ。ツバサは空を飛べる二人(?)と「空」の多様性(!)について語り……。『ひろがるスカイ!春のSS祭り2023』一応の閉幕です! カテゴリー名【140文字SS:ひろがるスカイ!春のSS祭り2023】
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SSその2 長ったらしい名前の、いかにもな最高級ホテルの上階。 そこが、あたし――阿呂芽ハナに与えられた部屋だった。 窓の外を見れば、高いビル群のつむじがずらりと一望できてしまう。 ソファだとか、ベッドだとか、なんの意味があるのかも分からない観葉植物だとか、内装のひとつひとつに至るまで、一体あの場末のネカフェ何泊分にあたるのか。 敷かれたカーペットも同じく高そうなのに、土足(ローファー)で踏みつけるのが正式だというのだからあたしの庶民ハートがキリキリと痛む。 あ、でもシャワールームはすごく綺麗。アメニティも超充実。それは素晴らしい。最高。 「……ふう」 スクールバッグを置いて、ベッドに腰を下ろす。 お尻がじんわり沈みつつも適度に支えられる、絶妙な反発感。 このベッドで寝るのは、さぞや心地よいことだろう。ちょっと楽しみ。余裕が出てきた。 気分を多少落ち着けると、無意識の習慣で右手がスマホを手に取る。 時間を潰したいとき。落ち着かないとき。特に理由のないとき――こうしてスマホを触ってしまうのは、現役JKの悲しいサガってやつだ。 適当にザッピングしようか、それとも大して面白くもないアプリゲームでもやろうか。行き先を決めかねた親指が所在なく宙を彷徨って、やがて。 「…………」 ……あたしは少し躊躇ってから、その文字列を検索した。 ▼阿呂芽ハナ [検索] オリュンピアの出場者一覧見たけど、阿呂芽ハナって誰? ただの女子高生? 強いの? 魔人剣道とか武道の大会でも見たことないし、大会関係者の娘とか? 五賢臣とは苗字違うでしょ。 じゃあアレだ。五賢臣の誰かと寝たんだな! 見るからに援交とかやってそうな顔してるし。 つーか俺寝たことあるわ。クールな顔してすげえ乱れて良かったぞ。 「……ハァ。最悪」 そんな予感もしてたとはいえ、これは堪える。 最強の魔人を決める戦いの場に、何の実績もないただのJKが放り込まれたんだ。 好奇の視線と根も葉もない雑言。所詮、世間なんてそんなものだ。 どうして受かったのかなんて、あたしにも分からない。 抽選枠に運よく引っかかったのか。考えたくないけど、五賢臣だかがJK好きだったのか。 なんでもいい。幸運でも、好色でも。 受かってしまえばこっちのものだ。 「……大丈夫。やってやる」 失うものなんて、元から何もない。 もう、とっくの昔に喪ってしまった後だから。 それでも、そうだ。あたしは。あたしには……! 「あたしには、『サンプル・シューター・コラボ( マ マ )』がいるんだ……!」 気持ちが落ち着かない。 どこかクラクラするような、内からカッと熱くなるような、不思議な感覚。 いつの間にか、喉もカラカラに渇いていた。 「……あたしは、勝つ! 勝つんだっ……!」 不安。 恐怖。 警鐘。 あたしのどこかが発する咎めるような声を、丸ごと飲み下してしまいたい。 漁ったバッグの中のペットボトルはとうに空で、部屋のゴミ箱に投げこんで、外れたけどお構いなしに、外に出る。 確か、ロビーに自販機があったはずだ――ルームサービスだのを頼むのは、なんだか気が引ける。 甘くて、けれどほんのり苦い、温かい市販のカフェオレがいい。 エレベーターを降りて、真っすぐ。自販機のところで、ああ、先客がいるみたいだ―― 「――む」 「あっ」 「……ッ!」 男女のふたり組。 モッズコートを着た、冴えないツラの男。 そして傍らに侍る、メイド服を着せられた女の、忘れもしないその顔は―― 阿呂芽ハナ 本戦1回戦SS 「Day Dream Believer」 灰色の大地を、暗く湿った風が撫でた。 彼方からは断続的になにかの悲鳴のような声が聞こえてくる。 運営の魔人により生成された、『地獄』ステージ。あたしの戦場だった。 「……、……ハァ」 もはや溜息しか出てこない。 わざわざ、あたしが言うまでもない。誰がどう見たって、こんなの最悪の中の最悪だ。 なにさ、地獄って。 あたしみたいなウリしてそうな不良には、ここがお似合いってこと? バカにしやがって! 「……しかも、いないしさぁ。暗黒騎士……なんとかザード」 ゲームのキャラみたいな、言ってて恥ずかしくなるようなうろ覚えの名前は、あたしの対戦相手だ。 スマホで確認する。そうそう、暗黒騎士ダークヴァルザードギアスだ。 こないだ会ったときも、本人がそう名乗っていた。あまりに真顔で言うもんだから、直視できなかった。 「……」 連関して浮かんできそうになる『会ったときのこと』を、あまり思い出さないようにする。 いけない。あいつは、倒さなくちゃいけない相手なんだ。 このだだっ広い地獄から見つけて――できれば先に見つけて、こっそり頭でも撃って、それでおしまいにしてしまいたい。 手にしたスマホで、地図アプリを起動してみる。 現在位置を示すアイコンは大会会場のままで、そりゃそうか、とも思う。 やはり魔人能力で生み出される空間には、そういう裏技は通じないみたいだ。 会場内にあって、しかも試合を中継しなきゃいけない都合上、電波がしっかり通っているのはあたしにとっても都合がいい。 ホントに全然見つかんなくて途方にくれたら、ツムツムできるし。いやしないけど。 「……あ。それなら、そっか」 ひとりのときって、どうにも独り言が出がちになってしまう。 ともあれあたしは、思いついたことをすぐさま実行に移す。 他の人はどうかしれないけど、こんなときでも常にスマホを中心に生きれるのは、フツーのJKの特権かもしれない。 ▼暗黒騎士ダークヴァルザードギアス [検索] あたしの対戦相手。あの冴えない男の大仰な名前を打ち込む。 もしなにかのキャラクターがモチーフなら、弱点とかが見つかるかもしれない。 魔人能力は妄想の産物。そういうパターンもあるってどっかで聞いたことがある。 そうして見つけた情報を、あたしは、後に後悔することになる。 見なければよかった、って。 ▼ ▼ ▼ そのふたりを見たとき、あたしは胸がざわつくのを感じた。 よく見知ったその顔。感情を読み取りにくい表情。 サンプル花子。 なぜメイド服なのか。隣の男の趣味なのか。確かに陰キャのオタクっぽい雰囲気がある。 どうする。 いや、どうするもこうするもないけど。大会参加者は、私闘厳禁。ちゃんと把握してる。 それでも。この男のサンプル花子の扱いによっては。 あたしはあたしを抑えきれる自信はない―― 「……どうした、アナスタシア。旧知の者か?」 「いいえ。ダークヴァルザードギアス様。ですが――」 「ぶふっ!」 噴き出すのをこらえきれなかった。 えっ、なんて? ダーク……え? アナスタシア? えっ、サンプル花子でしょ……!? その名前ぜんぶ、アンタの趣味? 嘘でしょ??? 完全に警戒モードだったところに、思わぬ角度から殴られた気分だ。 あたしの、まあ失礼な自覚はある反応を、ダークなんとか様はあまり気にした風でもなく。 「フ。確かにこの地上において我が威名はいささか耳朶に厳しいか。故にもう一度、我が口から名乗って進ぜよう」 ばさり、とくたびれたモッズコートを翻し、男は威厳たっぷりに言った。 「我こそは、孤高にして高潔なる暗黒騎士! ダークヴァルザードギアスである」 「そして忠実なるしもべ、アナスタシアと申します」 「ぶはっっ!!」 真顔で繰り広げられる学芸会に、あたしは全然耐え切れなかった。 「……そして、我の『薄氷魔撃・ガルツォ=ヌルス=ファグナス』が炸裂。悪政者は退き、アナスタシアは解放されたのである」 「はあ」 自販機前のベンチに並んで座り、あたしはこのイタい男の武勇伝を聞かされていた。 なんとか様の隣のサンプル花子を見ると、熱心に頷き感動に瞳を潤ませてすらいる。 これが本当にあったことなのか、それともそういう設定で発注した個体なのか、マジで分からない。 「……でも、じゃあ。その、あくせーしゃから救った後も、アナスタシア……さんは、どうしてメイド服なの?」 「ええ。私はダークヴァルザードギアス様の従者ですから」 分かんない! 依然として分かんない! でも……なんとなく、伝わってくるものはある。 嫌々じゃあ、なさそう。この人は、自分の意志でダークうんたらに仕えてる。 サンプル花子に「自分の意志」なんて、ってのもあるけど、でも、分かるんだ。 そういうのは、なんとなく。 「……そっか。……良かったね、アナスタシアさん」 あたしの呟きに、アナスタシアさんはちょっと首を傾げた後、「はい」と噛み締めるように頷いた。 それからさらに少し話して、ふたりとは別れた。 自信たっぷりに先陣を切るダークハルバードグラス様(やっと覚えられた)と、その後ろをついていくアナスタシアさん。 ふたりを見送って、あたしも今度はミネラルウォーターを買って部屋に戻る。 最後に振り返れば、また何か話しているみたい。本当に、仲が良いことだ。 ▼ ▼ ▼ 「……」 「どうした? アナスタシアよ。憂心あらば、遠慮なく我に打ち明けるがいい」 「……ダークヴァルザードギアス様。あの、阿呂芽ハナという子。おそらく、私と同じ――――」 ▼ ▼ ▼ 部屋に戻る。 閉まった扉に腰を預けて、ふう、と一息。 いいふたりだったな、と素直に思う。 あたしだって、なんでもかんでもブチ切れてるわけじゃない。 人とサンプル花子の、素敵な関係があることくらい知っている。 たとえば――そう。あたしとママも、あんな感じだった。 どこに行くときも、あたしが先を急いでママが窘めながらもついてきてくれて。 しばらくして、危ないからって手を繋いで歩くようになるところまでが1パターンで。 ああ、そうだ。 あの事故の日も、そうやって手を繋いで歩いていたんだ。 道ではしゃぐのは危ない、って。あたしも、はーい、っておっきな返事をして。 これでどこでも一緒だねって、そうやって笑っていたのに。 ずっと一緒だったのに。 ママだけが、遠くに行ってしまった―― 「……う、ううう」 足音荒く部屋を進み、ソファのクッションに顔を埋める。 幸せそうなサンプル花子に、良かったねって言える感性くらい、ある。 ただ、結局あたしが喪ったものを思い出すことになって、辛いだけだ。 「――今だけだ。最悪なのは……今だけ」 ぜんぶひっくり返す。そのために、ここに来た。 気持ちを新たに、あたしはその日を待った。 ――今にして思えば。 あのホテルでバッタリ出会った時点で、予感しておくべきだった。 同じタイミングで、同じところに宿泊してるなんて、きっと同じ理由に違いなかったのに。 ▼ ▼ ▼ 「……フン。他愛もない」 ずん、と重く鈍い音と共に、巨体が地に沈む。 全身に刻まれた裂傷。我が暗黒瘴気に蝕まれた頭は、さながら黒き靄に支配されたが如くだろう。 配置されていた障害物――牛頭の獄卒も、我が盟友・暗黒瘴気剣『ダムギルスヴァリアグラード』の前にはさしたる脅威ではない。 地獄と称されたこの地形に、我――暗黒騎士ダークヴァルザードギアスは、故郷にも似た懐かしさを覚えている。 荒野の大陸『ギ・ガラクシア』。彼の地もまた、力無くては生き残れぬ峻厳なる場所であった。 我とて、そう。この友と、二人でなくば。 右手に提げた暗黒瘴気剣ダムギルスヴァリアグラードへと視線を落とし、すぐ、なぜか握っていた灰色の枯れ枝を放り棄てる。 植物も枯れ果てる、不毛の大地。 この地には我の他に、戦士があと一人。数日前に邂逅した、不可思議な縁を持つ娘。 名は、そう―― 「……フッ」 身を躱す。物音には気づいていた。 後方より飛来した超常の弾丸が、的を外し地を穿つ。 アナスタシアと同じ、『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』。 他にも名があった気がするが、棄てさせた。あの能力は、間違いなく『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』以外の何物でもない。 「尋常なる死合に、奇襲か。だが、許そう。持たざる者の、其れでもなお勝たんとする、その闘志を認めよう」 コートを翻し、その者へと向き直る。 背後にそびえた針の山より、ゆっくりと現れたる少女は、まさしく。 「我が決闘者。阿呂芽ハナよ」 「……」 口を真一文字に閉じ、不服そうに顰めた眉。 変わらぬ不遜な表情のまま、阿呂芽ハナは我に歩み寄り、止まる。 この間合い。我が暗黒瘴気剣ダムギルスヴァリアグラードの外であり、娘の『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』の内。 自身に有利な陣の張り方。 それでこそ、というものだ。 小娘でありながら、彼我の戦力の見極めはできている。相手にとって不足なし、である。 良かろう。 降り注ぐ弾雨を捌き、我が刃を届かせるまで。 牛頭の亡骸より棍棒を拾い上げる。我が手の内、ダムギルスヴァリアグラードが暗黒瘴気を纏う。 「いざ往かん。これなるは、我が覇道の序章……、」 「ずいぶん、いいキャラしてるんだね。……『土屋一郎』」 踏み出しかけた足が止まる。 見開いた眼で、娘を見る。 「ヤリブスマート……ああ、あそこ、品揃え悪いよね。あんたみたいなイタいのがバイトじゃ、当然か。そりゃあ、晒されるよ」 口の端を歪めた阿呂芽ハナは、小型電子石碑(スマートフォン)を掲げる。 綴られた呪言を、磔になった画像を、直視できない。 「……悪いけどさ。あたし、コンビニ全般、大ッ嫌いなんだよね」 ▼ ▼ ▼ ♪ ずっと夢を見て 安心してた ♪ 僕は Day Dream Believer そんで 彼女はクイーン それは、某大手コンビニエンスストアのテーマソング。 往年の大歌手が、亡き母を想い唄った曲。 ――もう今は、彼女はどこにもいない。 ――朝早く目覚ましが鳴っても。 ――でもそれは、遠い遠い思い出。 ――日が暮れてテーブルに座っても、 ――今は彼女、写真の中で ――優しい目で僕に微笑む。 その歌を耳にするたびに軋む心があることを、彼女(・・)は理解してはいない。 「……」 テレビから流れ始めたCMソングを認め、サンプル花子はリモコンを手に取った。 今は、設定(インプット)されたルーチン通りの、午後の休憩時間。 テーブルの上の茶菓子を摘まみつつ、テレビを見る。そういう仕様だ。 番組内容に拘りはない。CMに入ったのなら、執着なく別の局にチャンネルを変える。 次のチャンネルは、確か何年か前のドラマの再放送をやっていたはず。 「?」 首を傾げる。様子がおかしい。 別の番組がやっていた。 棍棒を携えた青年と、スマホを掲げる少女が向かい合っている。 これもまた、なにかのドラマなのだろうか。 少女の言葉がスピーカーから流れる。その声を耳にすると同時、画面の少女の正体に、サンプル花子は気付いた。 「――ハナ?」 ▼ ▼ ▼ 掲げたスマホには、マナーの悪い客がふざけながら店内で撮った写真が映っている。 突飛なコンセプトの新商品を撮影した、何の変哲もない画像――その、背景に。 制服を着て覇気のない目で棚卸しをしている、冴えない男の姿。 「土屋一郎。へぇ、卒アルまであがってんじゃん。……この頃から目が死んでるね」 あたしは、可能な限り嫌味な言葉遣いを作って、いたぶるように話を続ける。 「読み上げてあげよっか? ……『土屋って、こんなやついたっけ?』『同窓会誰も呼んでないの?』『あれじゃない? 体育祭のリレーで思いっきりコケてたやつ』『それは俺』……」 息が詰まる。すこし、苦しい。 ずっと一方的に喋ってるからだ。あるいは、この地獄とかいうところに漂ってる空気が、すごく肺に悪いかだ。 知らない。ぜんぶ、無視する。今はとにかく、攻撃を続けなければ。 「アハッ。トレンドにもあがってるじゃん、暗黒騎士ダークヴァルザードギアス。良かったね、人気者。……『イタいオタクとそのへんのJKのバトルとか何が楽しいの?』『五賢臣は五乱心に改名しろ』……これあたしのディスも入ってんじゃん。まあいいけど」 「……」 「黙ってないでさ。ねえ。卒業年からして……いま、25歳くらい? そんなトシで暗黒騎士とか、恥ずかしくないの? 一人暮らし? それとも実家? ……親、とか。どう思ってるかなぁ!?」 親。言いながら、あたしも軽く、思いを馳せる。 こいつの親が、この中継を見ていたら。やっぱり、息子が晒し者にされてて悲しいんだろうか。あたしに対して怒り心頭だろうか。 それとも恥ずかしい息子だって呆れかえるのだろうか。 少なくとも、あたしの場合。 この中継を、ママに見られてなくて良かったって、心から思う。 地獄。 罪を犯した者が落とされる、身の毛もよだつような場所。 なるほど、今のあたしにはお似合いだ。 「……娘」 黙って聞いていた土屋一郎が、やっとのことで呟く。 ずっと瞳を閉じて、耐えるような、瞑想しているような、そんな表情をしていた。 「もう、止せ」 「ハ……アハハ! さすがの暗黒騎士サマも、もう無理か! じゃあ、さっさと降参――」 「否」 瞼を開けた土屋一郎――暗黒騎士ダークヴァルザードギアスに、まっすぐに射竦められる。 あたしの罵詈雑言に、少しもたじろいでいない。……どころか。 「阿呂芽ハナ。貴嬢のためだ」 「……は?」 その眼は、何なの。 弱者とか子どもに向けるみたいな、その眼は。 ママがあたしに向けた、優しく困ったような表情と同じ、それを、やめて。 「……我に突き立てんとした刃が、己が魂にも疵を刻んでいるではないか」 「な、にそれ」 その言葉から慌てて隠すみたいに、あたしは制服の袖で目尻を拭う。 「っ……意味、分かんない」 無意味だ。分かってる。 たぶん、途中からずっとそうだった。声だって震えてたし、鼻もたくさん啜ってた。 もう、取り繕えない。 「……最悪っ……!」 俯いた拍子に、灰色の地面にパタパタと染みが広がった。 それを見たくなくて、戦いの真っ最中にあるまじきことに、両手で顔を覆ってかぶりを振る。 どんな手を使ってでも勝つって、そう決意した。 失うものなんてない。どれだけ汚くても、絶対に勝利をもぎ取ってやるって。 だから、検索結果から試合のミラー中継にたどり着いたとき、これで不意打ちしてやるって画策した。 だから、土屋一郎の個人情報を見つけたとき、これで心を折ってやるってほくそ笑んだ。 失うものなんて何もない。 あたしの心だってそうだ。勝つためには、いくらでも壊れろって思っていた。 でも、無理だった。 短い間だったけど、分かっちゃったから。 ダークヴァルザードギアスと、アナスタシアさん。 ふたりは主従だって言ってたけど、あれは、もっと違う何かだった。 互いが互いを尊重して、支え合って。そんな、暖かな関係を、知っている。 家族だ。 サンプル花子と築いた家族が、あそこにもあったんだ。 あたしとママ以外にも、あったんだ。 「――最悪ッ!!」 叫びながら、あたしはスマホを地面に叩きつけた。 液晶の破片を散らかしながら、スマホはクルクルとどこかへ滑っていく。 そうしたって、自分のしたことが帳消しになるわけじゃないのに。 「最悪、ううう、最悪! ホント、最悪っ……!!」 あたしはもう、隠しようもないくらいに泣きじゃくっていた。 袖がびちゃびちゃになるくらい泣き喚いて、どのくらい時間が経っていたのかも定かじゃない。 その間、ダークヴァルザードギアスが攻撃を仕掛けてこなかったのは、暗黒騎士とやらの矜持ってやつなのか、それともそれほどまでにあたしが哀れだったのか。 「……そろそろ、終幕としようぞ」 暗黒騎士は懐からどっかの部位の人骨を取り出した。 地獄っていうくらいだから、地形のどっかに落ちてても不思議ではないけれど。 それでも、拾っちゃうのか。割とヒく。けど、まあ、暗黒騎士だしな。 そして結局棍棒はいつの間にか捨てていた。あっちのほうが強そうだろうに。 そんなことをぼんやりと考えられるくらいには、落ち着いた。 腫れぼったい視界で、暗黒騎士を見る。 「自ら負けを宣言するなら、我も命までは奪わん……が」 「……それは、嫌」 「フ。で、あろうな」 無様に泣き腫らした赤い目でも、あたしは精一杯にダークヴァルザードギアスを睨みつけている。 退かない。退きたくない。 そこまで譲ってしまったら、あたしにはもう、本当に何もなくなってしまう。 「ならば我がともがら、ダムギルスヴァリアグラードが幕を引くまで」 程よい長さと太さを持つ人骨が、じっとりとした暗い気を纏っていく。 いい加減理解できていた。あれが、ダークヴァルザードギアスの魔人能力だ。 武器強化能力――かな。 暗黒騎士ってイメージ的にも、あの攻撃を食らったらマズそう。ゲームでいえば、バッドステータス付与系って感じ。 優先するべきは、回避。 「決着の刻ぞ!」 ダークヴァルザードギアスが駆ける。 構えは上段。なんとなく、一撃で決めてくれそうな気概を感じる。 距離がどんどん縮まっていく。人骨の間合いまで、あと数歩―― 「『鎮魂槌撃・ゴルドラード=バストゥス』」 振り下ろされるよく分かんない名前の一撃を、あたしは真っすぐに見つめる。 怖い。でも、やる。 不安を。恐怖を。警鐘を。 ぜんぶ、殺す。あたしは……勝つんだ!! 「っ……ああああああっ!!」 気合の咆哮をあげて、あたしは動いた。 左手首を掲げて盾に。右手は袖を引っ張って精一杯の防護にして、骨を掴む。 攻撃を、正面から受け止めにかかる。 「ぎ、ああああうあああっ――!」 衝撃と同時に、地獄の業火に焼かれたみたいな鋭い痛みが襲う。 痛い。痛い痛い痛い――! 悲鳴が溢れる。止まったはずの涙もボロボロと零れだす。 胸が苦しくなって、息も詰まってくる。頭もクラクラしてきた。 でも――どこか、心地いい気持ちもあった。 マゾではない。決して違う。 自分のしでかした罪に、痛みという罰が与えられている錯覚。その心地よさ。 それがあるだけで、あたしはやっぱり、こうして良かったと思えた。 「……ム、ぬうう」 ダークヴァルザードギアスが不可解そうな声を上げた。 彼が放った必殺の一撃は、あたしの左腕の半ばまでと、右の手のひらをザックリ切り裂いたところで止まった。 それ以上押し込もうとしているみたいだけど、なんとかソードをがっちり掴んだあたしの手が、徐々に押し返している。 JKが、成人男性を押し返している。ふつうはありえない光景。でも。 「ッ……あたしの。あたしとママの、『サンプル・シューター』を舐めんなっ……!」 魔人能力『サンプル・シューター』の威力は、「助走をつけた全力パンチ」に等しい。 それはすなわち、本人の腕力や脚力を鍛えることで、後天的に威力を向上できるということ。 だからあたしは鍛錬を欠かさなかった。腕相撲じゃ負けなし。体育祭のリレーでは陸上部に並んでアンカーを走る。 どっちも、一線級の戦闘魔人には劣るだろうけど。 でも、腕力と脚力以上に、それを鍛えさせた『サンプル・シューター』への――ママへの執着が、あたしの一番の武器だ。 これだけは、誰にも負けやしない。見せつけてやる。 「コンビニバイトが、舐めんなよ……! あたしのバイト先はっ、酒屋だああああっ!!」 「何、だとッ……!?」 人骨ごと、力任せにダークヴァルザードギアスを振り回した。 ダークヴァルザードギアスは人骨を取り落としながらたたらを踏んで後ずさる。 「はあっ……はあ! うううっ……!」 両腕の痛みは甚大で、血はダラダラ流れている。視界も、涙でぐしゃぐしゃだ。 息も切れ切れ。心臓もバクバク。頭もなんだかグラグラしてる。 コンディションは最悪。 それでも、あたしはまだ最悪じゃ(まけて)ない。 最悪じゃ(あきらめて)、ない。 「暗黒騎士が、なんだ! ……マザコン舐めんな!!」 ▼ ▼ ▼ 目の前の娘――阿呂芽ハナを、侮っていた部分がないといえば、嘘になる。 我と同様、五賢臣なる者たちの目に適って本戦に出場したのだ。ただの道化ではないだろう。 そう考える裏で、しかしただの少女ではある、との思いもあった。 アナスタシアの言葉で、娘の能力がアナスタシアと同じ『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』であると判明した瞬間に、強力な術者ではないという格付けが為されたのも確かだ。 いずれにせよ――阿呂芽ハナの最後の抵抗は、我にとって予期せぬものであったことは認めよう。 ではそれは、我の意にそぐわぬものか? 我の覇道において不都合な存在か――? 「……フッ。否!」 障害とは、強大であればあるほど好い。 好敵手を求め彷徨った、ギ・ガラクシアでの日々が懐かしい。 彼の地に似た、この地獄で――我は得たり。尽きることなき闘志を燃やす、至上の好敵手を。 「一撃防いだこと、まずは称賛しよう。だが……我が暗黒瘴気剣に死角なし!」 コートの内より友を呼び覚ます。 両の指の間に装填された、計八対の暗黒瘴気剣ダムギルスヴァリアグラード。 特に関係はないが、昨夜のアナスタシアとの饗宴の記憶が思い起こされる。 あれは、素晴らしいひと時であった。 「……トランプじゃん!!」 娘が何か騒いでおる。 我の必殺の『革命返し(ヴァルスギルグナール)』がアナスタシアの策謀を打ち砕いた瞬間を、貴嬢にも見せたかったわ。 そう。我には、アナスタシアがいる。 莫逆の友、ダムギルスヴァリアグラードがいる。 闘争に囚われた我が身は、明日をも知れぬ。 だが、未来のよすがはなくとも、刹那(いま)のよすががある。 それさえあれば、我は、我でいられる。そうなのだ、娘よ。 「……受けてみよ。『無尽鳥撃・ダズ=フェニカ=フェニカ』!」 暗黒瘴気剣ダムギルスヴァリアグラードを、一斉に放つ。 対する娘はにわかに後退りつつ、比較的無事な右手を掲げる。 掌に集中しだすは、『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』の弾丸。 だが、すぐには撃ち出されない。維持されたまま、娘は痛みに顔をしかめつつも親指と人差し指で輪を作る。 「あッツ……『コラボ』ッ! 『サンプル・バブル』!!」 輪の中へ呼気を吹き込む。 滞留した弾丸が、泡の膨らむが如くに大きく広がっていくではないか。 娘が手を振って泡を放すと同時、我の『無尽鳥撃』と接触。 耳をつんざく破裂音を立てて、互いの業は対消滅した。 なるほど、泡沫(バブル)。 儚くも美しき防壁か。楽しませてくれる。 「ならば。この距離では、如何に?」 「ぐっ……!」 泡沫(バブル)で視界が覆われた際に、我は走り出していた。間合いが詰まる。 迎撃すべく娘も『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』を放つが、消耗も大きかろう、狙いは定まらず彼方へ飛ぶ。 取り出したる暗黒瘴気剣は、これまで永き闘争の歴史を共に歩んできた、文字入りダンボール製(さいきょうのひとふり)ぞ。 「『薄氷魔撃・ガルツォ=ヌルス=ファグナス』」 「『スライド』ッ!」 複数の炸裂音。暗黒瘴気剣が肩を掠める。 だが、確たる手応えはなし――斜め後方へと視線を向ける。 姿勢を低くした阿呂芽ハナがいた。 「はあっ、はああっ……!」 「フム。大方、『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』を直下に撃ち、その衝撃で高速機動したといったところか」 成功したとはいえ、無茶な回避だ。 能力『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』の弱点は、すでにアナスタシアより聞き及んでいる。 過度の使用により訪れる、百と八十の静寂。あそこまでの移動に、一体何発を切った? そして、消耗というならば。 両腕と肩。三度も我が暗黒瘴気に侵されては、すでに立っていることもままならぬはず。 にも拘らず未だ立ち続け、我に向ける眼光の未だ鋭きことよ。 まったく、飽きさせぬ娘ぞ。 「……我に獲物をいたぶる趣味はなし」 故にこそ、そろそろ仕舞いとせねば。 どうやら、娘も同じ腹積もりであるらしい。 「ううう……うううううっ……!」 堪えきれぬ痛みを呻きと泪で訴えつつも、懸命なる意志にて両腕を前方へ構える。 既知なり。『魔弾の射手(ザウバークーゲル)』の最終奥義、『黒星粉砕(カウス=ボレアリス)』。 両の掌より精製した弾丸を同期。二乗の破壊力を以て敵を撃滅する、まさしく決着に相応しき業。 その威力はアナスタシアも案じておった。 だが、付け入る隙はある。 両腕の損傷。加えて我が暗黒瘴気の侵蝕。 先程の攻防でも、狙いを外しておった。強大な業故に、生じる隙もまた甚大なり。 娘の側に立つならば、『黒星粉砕(カウス=ボレアリス)』が唯一の勝ち筋。是が非でも当てたい筈。 なれば、自ずと導かれる。射程距離のさらに内。十二分に引き付けてからの必中の一射。 無論、それは我の暗黒瘴気剣を懐へ招くと同義。互いに、必殺の間合いぞ。 「フ! 終焉に相応しき交錯となろう。いざ参らん――!」 娘の砲口と不退転の眼差しを見据え、突き進む。 我が覇道は常に高潔にして威風堂々たらねばならぬ。真っ向勝負こそ華よ。 「まだ……! はあっ、まだ、まだあっ……っ!!」 一歩。また一歩と彼我の距離が詰まる。 地に鮮血を垂らしながらも、娘は絶好の機を窺いタイミングを計る。 「はあっ、はあ……! はああっ……、」 荒い呼吸のリズムが――止まった。 「『サンプル』!」 来る! 我の間合いの一歩外。流石の慧眼と讃えよう。 そうでなくては面白くない! さあ、ここから凌ぎ、華麗に決めて魅せよう。 砲掌を、見極める。 「『キャノッ……!?」 娘の掌中に渦巻いた弾丸が、霧散した。 驚愕に見開かれる眼。 「あっ……」 失策か。残弾を見誤ったな。 呆気ない幕切れではあるが、何、ここまでよくぞ戦った。 苦しまぬよう、一刀にて終わらせてやるのがせめてもの餞となろう。 「さらば、不屈なる少女よ! 『深淵斬撃・グラウドロス――――」 視界が揺れる。 膝に力が入らない。否、膝だけではない。 全身から、力が抜けていく。 振り上げた手中、ダムギルスヴァリアグラードが滑り落ちた。 状況を精確に理解できたわけではない。が、概ね察した。 一杯食わされたようだな。 フ。それでこそ、我が好敵手よ。 見事なり、阿呂芽ハナ―――― ▼ ▼ ▼ 「……ム」 「お目覚めですか? ダークヴァルザードギアス様」 「ああ……アナスタシアか」 大会会場内、医務室。 グロリアス・オリュンピアの試合にて敗北した魔人が転送され、エプシロン王国の秘薬により蘇生される場所。 前後の記憶がやや不明瞭ながら、それでも。 暗黒騎士ダークヴァルザードギアスは、自身が敗北したことを理解した。 覚醒直後のようなぼやけた視界が徐々にはっきりとしていく。 視界の中に一際大きく映るのは、上下が逆さまになったアナスタシアの美貌。 妙に近い。 「えっ?」 ん? なにかおかしくない? その疑問の答えは、今更のように気づいた、後頭部を支える柔らかく暖かな感触が教えてくれた。 すなわち――膝枕である。 「えっ、はっ!?」 素っ頓狂な声を上げて身じろぐ暗黒騎士ダークヴァルザードギアス――土屋一郎。 仕方ない。彼女いない暦=年齢には刺激が強すぎた。 だが、彼の身体はアナスタシアが手を回し、いかにも離れがたく拘束されていた。 アナスタシアは、凛々しい暗黒騎士としての主も、たまに現れるどこか情けない素の主も、どちらも慕っていた。 つまり、わざと。こう見えてしたたかな女であった。 「……ンンッ! ン゛ッ! ――フ。我が就寝の番、大儀であったぞ」 なんとなく威厳を取り戻した感じを演出しつつ。 しかしすぐさま、表情に影を落とす。 「いや。無様なところ見せたな……高貴なる暗黒騎士たる我が、初戦敗退か」 「いいえ」 自嘲的な笑みすら浮かべた暗黒騎士に、敬虔なる従者は首を振った。 「ご立派でした。主さま……誰もが貴方の雄姿を讃えています」 言いながら、アナスタシアは携帯を摘み上げ、彼に見せる。 彼自身の携帯だ。普段は、もっぱら小早川店長からの業務連絡のみで、両親からの着信も、友人からのメッセージもない――その、枯れた端末に。 土屋センパイ、魔人だったんスね! 超カッチョかったッス! オレ、感動しました! ――バイトの後輩。 土屋君。いつもありがとう。楽しそうに打ち込めているものがあるみたいで、安心しました。 ――店長。 テレビ見たよ! 土屋くん、すごいね! そだ、今度集まろうって話出てるんだけど―― ――かつての同級生。 一郎。お疲れ様。たまには顔見せに帰ってきな。 ――両親。 たくさんのメッセージに溢れた携帯は、自分のものではないようで。 それでも、暗黒騎士の胸に広がるのは、虚栄ではない感情で。 心無い者もいる。 金銭問題。人間関係。先の見えない未来。不安はどこそこにもある。 最悪は、誰の心にも巣食っている。 それでも。 思いもよらぬほど近くに。案外、救いは転がっているものだ。 取るに足らぬフリーターが、高潔なる暗黒騎士になることも。 虐げられた少女を、高潔なる暗黒の騎士が現れて助けてくれることも。 そんな、白昼夢の妄想のような出来事も、信じてさえいれば。 すべて現実に起こりうる。フェム王女も愛した、魔人の国ならば。 「……フ。フフふ、はは、ははははっ!」 その日。 暗黒騎士ダークヴァルザードギアスは、久しぶりに、土屋一郎として笑った。 ▼ ▼ ▼ 「……はあっ。……『サンプル・シューター』……!!」 その瞬間まで、すべてスローモーションだった。 迫りくる暗黒騎士も、振り上げたクソダサいダンボールの剣も。あたし自身の鼓動すらも。 目の前で、グラリと揺れて倒れようとしている、対戦相手も。 すべてのサンプル花子に奥の手として登録されている、大技『サンプル・キャノン』。 それをフェイクに使って、弾切れを誤認させる。緩んだ意識の間隙に、必勝の一撃を入れる。 狙いは顎。過たず撃ち抜けた。事前にエイムをブレさせる演出を挟んだおかげもあったかもしれない。 そう、演出。わざと。……5割くらいは。 嘘。3割くらいは、演出。 ……本当、当たって良かった。 ともあれ――ずっと暖めてた、あたしの一世一代の作戦。 相手が『サンプル・シューター』を知らなければ(アナスタシアさんを連れていなければ)通じなかった、決死の逆転策。 実際、とても際どかった。あたしの残弾は、不意打ちの分でめでたく空になった。 残されていた残弾数は、大体1.5発分。 0.5発分で不発を演じて、最後の1発分で決める。 成功して良かった。 ここから3分間は、正真正銘の丸腰。 もしこれで決まっていなかったら。起き上がられたら。 あたしに、打つ手はない―― 「――あ。ああ……ああああああ」 スローモーションが一転、加速していく。 勝利を確信して緩んでいた頭が、急速にうなりをあげ始める。 もし、起き上がられたら。 これで決まっていなかったら。あたしに打つ手は、なにもない。 逆転、からの再逆転。 「ああああっ、ああああああ――!!」 嫌だ。負けられない。 今まさに崩れ落ちる相手が、途端に醜悪な魔物に見えてくる。 気絶したフリをして勝機を窺う、姑息な魔物。 もう目の前にあるんだ。掴みかけた勝利を、手放してなるものか。 手放してなるものか――! 無我夢中で伸ばしたあたしの左手は、ダークヴァルザードギアスのくたびれたモッズコートの襟を掴んだ。 ザックリと切られた腕が、死んでしまうような痛みを訴えてくる。 知らない。そんなことよりも、あたしは。 「ああああああッッ!!」 静止したダークヴァルザードギアスの顔を、右手で力いっぱいに殴りつけた。 前掛かりになりすぎて、ダークヴァルザードギアスごと倒れてしまう。 「ぐあっ……うう、うううううッ――!」 左手を離してしまった。なにしてんの。ふざけるな。 殴った右手の痛みもすさまじい。黙ってて。それどころじゃない。 やらなきゃ。でないと、あたしが負ける。 「あああああッ! あああッ、ああああああああッ!!」 仰向けになったダークヴァルザードギアスに馬乗りになって、あたしは一心不乱に拳を振るった。 反撃はない。抵抗すらもない。 でも油断してはいけない。このチャンスを逃がしたら、あたしは負けるんだ。 「あああああああああ――ッッ!!」 両腕が燃える。 頭が痛い。視界がぼやける。呼吸もまったく整わない。 とうにカラカラに渇いているはずの喉から、あたしの意思とは関係なく声が溢れてくる。 再び、涙も流れてきた。何に対して、なのか、あたしにも分からない。 なにもかもを置き去りにしたあたしの頭の中には、唯一「勝たなきゃ」という思いだけがあって。 その思いに突き動かされるまま、どのくらいの時間、そうしていたんだろう。 「っ……ああ、ああああっ……ゲホッ! えほっ、はあッ……!」 あたしの腕がまったく上がらなくなって、ついには声も枯れた頃。 馬乗りになった相手が誰だったのか、判別する手段はなくなっていた。 首のない死体が倒れている。 頭部があるはずの場所を中心に、地獄の灰色の大地に毒々しく咲いた深紅(ふかくれない)の花。 大会会場に再転送されるまで、真っ白な頭でそれを見ていた。 【グロリアス・オリュンピア 第1回戦 地獄STAGE 決着】 勝者:阿呂芽ハナ 決着時間:41分51秒 49分32秒 決まり手:気絶による戦闘不能 殴殺 視界が一気に開けた。 膝立ちのあたしは、息苦しい灰色の世界ではなく、照明が眩しい大会会場のドームにいた。 股下に転がっていたはずのダークヴァルザードギアスがいない。 ああ、負けたら医務室へと転送されるんだっけ。あまり、頭が回らない。 よろめきながら立ち上がる。 ステージをぐるりと囲んでいる観客は、みな一様にぽかんとした表情を浮かべている。 ショックを受けているような、開いた口が塞がらないとでもいうような。どこかマヌケな感じ。 降り注ぐ視線の中心にいるのは、まぎれもなくあたし。 戦いの勝者。あの暗黒騎士を倒した、いうなれば勇者だ。 けれどそこに賞賛の色はなし。どころかむしろ、化け物でも見たかのようなこの空気は何―― 「――あ、ああっ」 置いてけぼりにしていた様々なものが、一気にあたしに追いついてくる。 肉を潰し骨を砕く感触。 全身に浴びた返り血の生温かさと不快なにおい。 すぐ近くから聞こえていた、何か獣の唸り声のようなものは、ああ、あたしの声だったんだ。 「……ち。違っ……違う。あたし……違う――!」 ひとを、殺した。 いくら秘薬とやらで蘇るとはいえ。 昨日までただの女子高生でしかなかったあたしが、ひとを、殺した。 顔も制服も、赤い返り血にべっとりと染まって。 弁解にもなってない弁解を並べる口に続こうとした両手は、少しも持ち上がることなくだらんと垂れて、会場を血で汚す。 その血だって、あたしの血なのかダークヴァルザードギアスの血なのかも、よく分からない。 会場に集まった人たち。ううん、それだけじゃない。 テレビとかで見ている日本中、世界中の人が。 きっと、あたしのことを化け物だと思ってる。 やめて。そんな目で、見ないで。 息が荒い。視界が暗い。頭が重い。さっきの、地獄の瘴気に未だ囚われているような感覚。 そうだ。あたしが悪いんじゃない。 地獄だからだ。地獄の鬼か何かに乗っ取られてたんだ。あれは、あたしじゃなかった。 誰か、そう言って。 ――ぱちぱちぱち。 しんと静まった会場に、間の抜けた拍手の音が響いた。 顔を上げる。会場の一番奥。 耐魔人用強化ガラスごしに、そいつと目が合った。 『……素晴らしい戦いでした。地獄という戦場に、これほど似合う戦いもなかったでしょう』 蕩けそうな微笑を浮かべた、色素の薄い髪と肌を持つ、ドレス姿の少女。 『止めていただいた甲斐がありました(・・・・・・・・・・・・・・・・)。阿呂芽選手。貴女の勇姿に、心から御礼申し上げます』 ふわりと頭を下げる、フェム=五十鈴=ヴェッシュ=エプシロン。すべての元凶。 遥か高みから見下ろす女だけが、あたしが化け物であることを祝福しているみたいだった。 こいつのせいで、あたしは。 ちがう。自分のせいだ。 ちがう。あたしのせいじゃない。あたしじゃない。 あたしは、化け物じゃ―― 「うっ――う、ぐっ」 醜い声とともに。 あたしはその場に、胃の内容物を盛大にぶちまけた。 遠く、悲鳴があがった気がする。 そのまま、意識がどこかへ消えていく。 電池が切れた人形みたいに、カクンと砕けた足腰。崩れ落ちる。 打ち付けた顔面に痛みはなく、生暖かく湿った感触とすえたにおいだけがある。 全身全霊をかけた暗黒騎士との決闘なんて、そんな白昼夢の妄想、誰も信じてはくれない。 ただ、野獣のように気の狂ったJKが全国ネットで醜態を晒しただけだ。 本当に、最悪の地獄(ショー)だった。 夢というなら、そう。あたしはもう、ずっと悪夢しか見てない。 救いの手が差し伸べられるなんて。 それこそ、白昼夢だ。信じちゃいない。 ▼ ▼ ▼ 同刻。 阿呂芽家のテレビには、未だ変わらず番組が続いている。 戦いは決着を迎えた。 勝者である何の変哲もない少女は、会場転送後に気を失い、担架で運ばれるところだった。 サンプル花子にインプットされた昼休憩の時間は、まだ残っている。 ルーチンが「夕飯の買い物」に切り替わるまで、あと1時間と8分。 にもかかわらず。 バタン、と音がして。 扉が閉まり、次いで足音がひとつ、急ぎ遠ざかっていった。 <阿呂芽ハナ 本戦1回戦SS「Day Dream Believer」 了>